PDCA、道場等の経営をされている方なら1度はどこかで聞いたことがある言葉だと思います。

ご存知の方も多いとは思いますが、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)を意味しており、これをサイクルにして回すことで、道場や事業を大きくする手法です。

今回の記事では、武道・格闘技道場におけるPDCAの回し方をご紹介します。

このコラムを書いた人
大谷悟
  • 道場専門のコンサルタント、ウェブ解析士
  • 武道を職業として成立させるために全国の道場長をサポート
  • 広告を使わずに1年で100人の新規入会者を獲得
  • 道場専門のHP制作サービス(WEB道場)運営
  • 道場検索サイト(武道・道場ナビ)運営
  • 自身も武道有段者で道場で指導中
  • 前職は財務省税関で広報や政府開発援助に携わる

PDCAを回すために必要な事は?

そもそも、PDCAを回すために必要な事は何でしょうか?

それは「数字」です。例えば、生徒数や道場のHPのアクセス数、体験練習に来た生徒数などがあげられます。

これらの数字が揃う事でPDCAサイクルを回すことが出来ます。逆に言うと数字が揃わないことには、PDCAを回すことが出来ません。

例えば、体験に来た稽古生の数を計上せずに「今月は体験が多かったな。先月よりは多そうだ。」と感覚的に把握していた場合、実際にどれくらい多かったのか正確に把握することが出来ません。

人間は感覚的に物事を捉えるときにどうしてもアバウトに捉えてしまいます。また、希望的な観測で少し多めに感じてしまうこともあります。

そのようなアバウトさを排除して、一定期間の取り組みを正確に検証するために「数字」を揃える必要があります。

数字には2種類ある?

さて、このように感覚的に物事を把握する事を防ぐための数字ですが、大きく分けて2種類あります。

それは、「自分でコントロールできる数字」と「自分ではコントロールできない数字」です。

「自分でコントロールできる数字」には、Facebookの投稿数やチラシの配布数など、自分の意思で増やす事が出来る数字などがあります。

逆に「自分でコントロールできない数字」には、HPのアクセス数、体験練習の申込数などがあります。これらの数字は、自分以外の人の行動によって増えたり減ったりする数字なので自分の意思でコントロールすることは出来ません。

どちらの数字を使った方が良い?

これら2種類の数字ですが、PDACを回す際はどちらの数字を目標にしたほうが良いのでしょうか。

それは、前者の「自分でコントロールできる数字」です。理由は簡単で、文字通り自分の意思でコントロールできる。つまり、自分の意思次第で増やすことが出来る数字だからです。

ここで気を付けないといけないのが、初めてPDCAを回そうとしたときに、後者の「自分ではコントロールできない数字」を追いがちになってしまう事です。

確かに体験練習の申込数など「自分ではコントロールできない数字」の方が成果が分かりやすいですが、自分の意思で増やすことが出来ないため、目標として掲げたはいいが、達成できず、気づいたら放置されてしまう。という事態に陥りかねません。

その点、「自分でコントロールできる数字」であれば、自分の意思で増やすことが出来るのが目標が達成できずに放置されてしまうリスクが減ります。

目標となる数字の例

それでは、具体的にどのような数字を設定すれば良いかお伝えします。

最もおススメなのは、FacebookなどのSNSの投稿数です。この数字は自分の意思で簡単に増やすことが出来ますし、SNSの投稿は間接的に体験練習の申込数や新規入会者数の増加につながります。

PDCAの回し方

目標となる数字が設定出来たところで、具体的なPDCAの回し方についてお伝えします。

今回の例では、目標となる数字を「Facebookの投稿数」と設定します。

この数字をPDCAを回して改善し、結果として体験練習の申込数や新規入会者数の増加につなげる事が目的です。

Plan(計画)

最初のステップのP(計画)では、PDCAを回す期間を設定します。期間は1週間でも1か月でも半年でもいいですが、おススメは1か月です。長すぎず短すぎず丁度良い期間です。

そして、期間を設定したら、これから先の1か月でどれだけ数字を増やすかを計画します。例えば、前1か月のSNSの投稿数が10件だとしたら、翌月は15件にするなどです。

また、計画の段階では目標数字を設定するだけでなく、それを達成するための文字通り計画も立てる必要があります。

例えば、SNSの投稿を増やすために、日々の稽古の時に素材となる写真や動画を撮る。自分で撮ることが難しい場合は、他の指導員や稽古生に頼む。などです。

目標が設定されることでやるべき事が明確になり、具体的な計画を立てることが出来ます。

Do(実行)

計画を立てたら次はそれを実行していきます。

まずは、計画通りに実行してみてください。実行していると、計画通りに行かないことが出てくると思います。その場で修正し対応出来る事であれば、修正して計画の実行を継続していきます。

しかし、その場で対応が出来ないような困難であれば、一旦その困難がどのようなものか記録しておきます。

Check(評価)

計画の段階で設定した期間が過ぎたら実行したことが目標に達したかどうか評価します。

目標が具体的な数字で設定されているため、評価をすることは簡単です。目標を達成したのかしていないのか、達成したとしたら当初の目標をどれだけ超えたのか。それらを数字を基に評価していきます。

Action(改善)

評価が終わったら、次の期間に向けてその期間に実行したことを改善していきます。

ここで、実行の段階で発生した、その場で対応できないような困難について改善策は無いか検討します。

改善策が判明した場合は次回の実行の際に改善策を踏まえて実行していきます。また、改善策が思い浮かばない場合は、他の方法で数字を達成することが出来ないか検討します。

そして、その期間、実行したことの改善がなされたら、次の期間に向けてまたPlan(計画)を立てていきます。

まとめ

これまでお話したことをまとめると、

まず、PDCAを回すために必要な事は「数字」を揃える事です。

そして数字には「自分でコントロールできる数字」と「自分でコントロールできない数字」の2種類があります。

PDCAを回すためには「自分でコントロールできる数字」を目標として設定し、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)の順番でサイクルを回していきます。

初めて数字を設定してPDCAを回そうとすると、成果が見えやすい体験練習の申込数などの「自分でコントロールできない数字」を追いがちなので、遠回りに感じるかもしれませんが、「自分でコントロールできる数字」を目標にしてPDCAを回してみてください。

じわじわと効果が出てきて、自分でコントロールできない数字も伸びていきます。