皆さんは「Z世代」・「α(アルファ)世代」という言葉を耳にしたことがありますか?
一見すると難しそうに感じるかもしれませんが、実は道場経営にとても関わりが深い世代です。
なぜなら、いま入会してくる子どもたちがまさにこの「Z世代」と「α世代」だからです。
昔と今では、子どもたちの生活スタイルも親御さんの考え方も大きく変わりました。
その変化を理解していないと
「なかなか集客につながらない」
「体験には来るけれど入会しない」
という状況につながりやすいです。
そこで今回は、Z世代とα世代の特徴を解説し、道場運営にどのように活かせるかを一緒に考えてみましょう。

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- 武道を職業として成立させるために全国の道場長をサポート
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Z世代とα世代とは?

まずは簡単にそれぞれの世代の定義をお伝えします。
Z世代とは
1990年代後半から2010年頃に生まれた世代。
現在の中学生・高校生・大学生、そして若い保護者層にあたります。
彼らにとってスマホやSNSは「特別なもの」ではなく、生活の一部です。
情報収集の多くをネットやSNSに頼っており、紙のチラシよりもインスタやLINEで得る口コミを信頼する傾向があります。
α世代とは
2010年以降に生まれた世代。
つまり、現在の小学生や未就学児が中心です。
この世代は生まれた時からタブレットやYouTubeに囲まれており、小学校の授業の中にプログラミングが導入されている世代です。
道場に通う子どもたちの多くは「Z世代」や「α世代」となっており、その世代の親は「ミレニアル世代(日本ではゆとり世代が属する)」という構図になっています。※場合によってはZ世代の親もいる
つまり、「Z世代」と「α世代」の子ども、親である「ミレニアル世代」どうに対応できるかどうかが、これからの道場経営のポイントになるということです。
Z世代とα世代の特徴

Z世代の特徴
多様性・個性を尊重
- 「みんな同じ」より「自分らしさ」を大切にする
- 多様な価値観を自然に受け入れる傾向がある
- 習い事においても「自分の子どもの良さを伸ばしてくれるか」を重視
コスパ・タイパ重視
- 「コストパフォーマンス(費用対効果)」と同時に「タイムパフォーマンス(時間対効果)」も大切にする
- 習い事においても「時間を無駄にしないか」「続けやすいか」を重視
承認欲求と自己発信
- SNSを通じて「いいね」「フォロワー数」に慣れている
- 自分の活動を発信することに抵抗がなく、むしろ楽しんでいる
SNSネイティブ
- 幼いころからスマホ・SNSに触れて育った世代
- 情報源は Google検索よりもSNS(Instagram・YouTube・TikTok)
- 情報の信頼度は「公式より口コミ」「広告より体験談」
α世代の特徴
承認・共感に敏感
- 成果をすぐに見せるとモチベーションが続く
- 褒められる→やる気が出る→続く、の循環が効果的
社会課題や多様性を自然に理解
- 気候変動、SDGs、LGBTQなどを「当たり前」として学ぶ世代
- 「みんな同じ」より「違っていていい」という価値観が浸透している
生まれながらのデジタル世代
- タブレットやスマホが「当たり前」の環境で育つ
- 動画(YouTube, Netflix, TikTokなど)から情報を得るのが自然
- 活字より映像やビジュアルに強い
「読む」より「体験する」・「見て学ぶ」
- 長時間の説明より「体験型」「ゲーム感覚」のほうが集中する
- 動画やビジュアルのほうが理解が早い
親世代(Z世代・ミレニアル)の影響大
- 習い事や進路は親が決める割合がまだ大きい
- ただし親も「子どもが楽しんで続けられること」を優先
お伝えしたZ世代・α世代の特徴を踏まえると、道場側に求められるのは
「保護者への情報発信」
と
「安心感を伝える工夫」
です。
稽古風景を写真で撮ってSNSに載せたり、生徒や保護者の声をホームページに紹介することが重要になります。
ミレニアル世代の特徴

ミレニアル世代は「安定志向で教育熱心、口コミや体験を重視する親世代」です。
つまり、道場にとっては「入会の決定権を持つキーパーソン」であり、彼らへのアプローチ次第で入会率や定着率が大きく変わります。
経済環境の影響を受けた世代
- 就職氷河期やリーマンショックを経験
- 安定志向が強く、「堅実」「現実的」に考える傾向
- 投資やローンには慎重
モノより「コト(体験)」志向
- 高級品より旅行・体験・自己成長にお金をかける。
- 習い事に対しても「結果」より「過程(学びや成長)」を重視
家族・子育て世代が中心
- 現在30〜40代、まさに道場に子どもを通わせる保護者層の中心
- 子どもの教育には熱心で、「自分ができなかったことを子どもにさせたい」という思いも強い
SNS・口コミに影響されやすい
- Facebook、Instagramのヘビーユーザー
- ネット検索+口コミを参考にする習慣
- 習い事を選ぶときは 「ママ友・ネットの体験談」 を重視する
「世代理解」を道場経営に活かす

それぞれの世代の特徴を捉えて、道場の経営に下記の様な工夫が考えられます。
体験練習を楽しくする
- 難しい説明より短時間で楽しい体験をする
- 写真・動画で親が周りの人に共有してもらえる仕組みを作る
SNS活用の工夫
- 「稽古風景の写真」や「生徒の声」、「親の声」を発信
- 保護者が安心できる情報発信が大事
保護者対応の工夫
- 「根性論」ではなく「成長が見える説明」を心がける
- 個性を伸ばしている様子を伝えると喜ばれる
まとめ|世代の特徴に合わせた情報発信と道場運営
Z世代やα世代の子どもにとって、道場は「強さ」だけでなく「安心」「楽しさ」「成長の場」であることが大切です。
上記のようなポイントを意識しながら、情報発信の仕方や体験入会の内容を工夫することが大切です。
これからの道場経営において、Z世代とα世代の理解は避けて通れません。
ぜひ今回の内容をヒントに、自分の道場に取り入れてみてください。
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