「空手の稽古には自信がある。でも、生徒がなかなか増えない…」
「地域に良さを伝えたいのに、どう発信したらいいかわからない…」

そんな悩みを抱えている空手道場の経営者は少なくありません。
実は、その解決に役立つのがマーケティングです。

マーケティングというと、AIDMA / AISAS(購買行動モデル)・STP分析といった、難しい専門用語や広告戦略を思い浮かべる方も多いですが、空手道場など武道道場の経営に必要なのはシンプルな考え方。

つまり「どうすれば地域の人に知ってもらい、興味を持ち、選んでもらえるか」を考えることです。

今回は、マーケティングが初めての方でもすぐに実践できる、道場向けの基礎マーケティングわかりやすくご紹介します。

このコラムを書いた人
大谷悟
  • 道場専門のコンサルタント、ウェブ解析士
  • 武道を職業として成立させるために全国の道場長をサポート
  • 広告を使わずに1年で100人の新規入会者を獲得
  • 道場専門のHP制作サービス(WEB道場)運営
  • 道場検索サイト(武道・道場ナビ)運営
  • 自身も武道有段者で道場を運営
  • 前職は国家公務員として広報や政府開発援助に携わる

マーケティングとは?

マーケティングの役割

マーケティングとは「お客様に選ばれる仕組みをつくること」です。
空手道場の経営に置き換えれば、「地域の方に『ここで学びたい!』『子どもを通わせたい!』と思ってもらえる工夫」と言えます。

例えば、
・礼儀を重んじる伝統的な雰囲気があること
・指導歴が長く、経験が豊富なこと
・通いやすい場所にあること

などもすべてマーケティングの一部です。

つまり、道場の魅力をわかりやすく伝え、通いたいと感じてもらえる流れをつくることがマーケティングの役割です。

マーケティングの3つの基本ステップ

知ってもらう

どんなに素晴らしい指導をしていても、まずは「存在を知ってもらう」ことから始まります。
知られていなければ、選ばれることもありません。

知ってもらう方法はたくさんあります。
SNSへの投稿、地域へのポスティングや看板設置、口コミの促進、地元イベントへの参加などが代表的です。

特に最近は、スマホで検索したりSNSで調べる保護者が増えています。
ネットで道場名を検索したときに情報が出てこないと、それだけで選択肢から外れてしまうこともあります。
まずは「地域の人に見つけてもらえる状態」をつくりましょう。

実際に弊社が支援した道場では、これまでとすることを変えなくとも、道場の存在を知ってもらうだけで、会員が増加するケースが多々あります。

すでに良いことをしている道場は多いので、そのことをいかに知ってもらうかが重要なポイントです。

興味を持ってもらう

道場の存在を知ってもらえたら、次は「ちょっと気になるな」と思ってもらう段階です。

この“興味づけ”がなければ、体験や問い合わせにはつながりません。
興味を持ってもらうためには、体験稽古の案内を用意したり、わかりやすいホームページを整えることが効果的です。

写真や動画を使って「道場の雰囲気」「生徒たちの真剣な姿」「先生との関わり方」などを見せると、文章だけよりもずっと伝わりやすくなります。

ホームページの整え方などはこちらの記事をご覧ください。
【道場集客でお悩みの方へ】道場のホームページに必要なコンテンツを解説

選んでもらう

最後のステップは「ここに入会しよう」と実際に選んでもらう段階です。
ここでは「安心感」と「納得感」を提供することが大切です。

たとえば、わかりやすい料金体系を提示することや、保護者に丁寧に対応すること、さらに「通い続けるとこう成長できます」という未来像を伝えること。

これらによって保護者は「ここなら安心して任せられる」と感じ、入会につながります。

特に料金体系についてはホームページで情報不足の道場が多いので、しっかりと掲載して事前の不安を払しょくしましょう。

また、公共施設を使っていて料金を掲載できない場合は、「料金についてのお問い合わせはこちら」のように問い合わせ窓口を記載して不安の払しょくに努めましょう。

道場の強みを見つける

すべての道場には、その道場ならではの魅力があります。これを「強み」として整理し、発信することが大切です。

強み・魅力の整理の方法例

すべての道場には、その道場ならではの魅力があります。これを「強み」として整理し、発信することが大切です。

道場の稽古内容は?

まずは、稽古内容や教育方針はどうか?を考えてみましょう。

例えば、
・礼儀や挨拶を重んじる教育
・少人数で一人ひとりに行き届く指導
・家族でも稽古ができる雰囲気


など、まずは「自分の道場ならではの稽古・教育価値は何か?」を明確にしましょう。

月謝や入会金は?

月謝や入会金は、保護者にとって重要な判断基準の一つです。

・地域の相場より安いのか、高いのか
・高いとしてもどんな付加価値があるか
・入会金無料キャンペーンや家族割引はあるか


「なぜこの価格なのか」を説明できれば、それも強みの一つになります。

場所はどうか?

通いやすさや施設は、道場選びに直結するポイントです。

・立地(駅近・住宅街・駐車場の有無)
・稽古時間帯(保護者が送り迎えしやすい時間か)
・教室の雰囲気(清潔感・安全性)


「場所」や「環境」も立派な強みです。
見落としがちですが、意外と他の道場との差別化につながります。

宣伝方法はどうか?

上記で整理した強みも「伝わらなければ存在しない」のと同じです。

・SNSでの情報発信
・保護者からの口コミ
・チラシや地域イベントへの参加


「どんな方法で、どう伝えるか」を工夫することで、道場の魅力がより多くの人に届きます。

実は、上記の4つ観点は、4P分析「Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(プロモーション)」の観点での考え方です。
4P分析と聞くと難しく聞こえますが、噛み砕いてみるとシンプル切り口になります。

道場のホームページ制作・リニューアルなら「WEB道場」

道場のホームページを作りたいけど、どうしたらいいか分からない。

道場の運営は本業の傍らで行っているからそこまで時間とお金はかけられない。

このような道場運営者のお悩みにお応えする業界初の道場専門のHP制作サービスです。
武道有段者でありHP制作・集客のプロが現場での指導経験や武道業界での経験を基に集客効果の高いホームページを月額4,980円から制作します。

まとめ|シンプルなステップで考える

マーケティングは「特別な知識やテクニック」ではなく、日々の道場運営の中でできるちょっとした工夫の積み重ねです。

  • 知ってもらう:存在を地域に広める
  • 興味を持ってもらう:体験やHPで魅力を伝える
  • 選んでもらう:安心感と納得感を提供する
  • 続けてもらう:成長やつながりを感じてもらう

この流れを意識するだけで、道場の集客や運営はぐっと楽になります。
大切なのは、難しい言葉ではなく「どうすれば地域の人に選ばれ、通い続けてもらえるか」を考えること。
それが、道場経営におけるマーケティングの第一歩です。

道場の運営について、お困りの方はお問い合わせ・ご相談ください。

\迷ったら相談!/
無料で相談する

関連記事