道場の稽古生が全日本大会に出たり、そのほかの大会で優勝するなどの好成績を収めた際に行う役所や自治体への表敬訪問。
「やり方が分からない」「うちの道場は対象外では?」と実施していない道場も少なくありません。
しかし、表敬訪問は公的な機関に対して行うため、道場の社会的な信頼度アップ・稽古生や保護者の満足度向上・地域からの認知拡大に大きくつながります。
そこで、今回のコラムでは「表敬訪問をする理由」「具体的な手順・注意点」「広報への活かし方」についてお伝えします。

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表敬訪問の流れと準備
担当部門を調べる
表敬訪問を行うには、道場が活動しているエリアの区役所や市役所、都道府県庁に問い合わせる必要があります。
ほとんどの自治体では表敬訪問は「スポーツ振興課」のような名前の部門が担当になっています。
過去に同地域で行われた表敬訪問の記事を自治体HPで検索すると、担当部署を知ることができます。
自治体は情報公開の関係から表敬訪問が行われた場合はHPで公表しており、その際に担当部門も記載されていることが多いです。

担当者へ連絡・調整
担当部門が分かったら直接連絡し、〇〇大会で入賞したので表敬訪問をしたいと連絡をします。
連絡をするときは大会の概要などを聞かれるので、概要が分かる開催要項などを手元に用意しておくとスムーズです。
また、担当部門内で表敬訪問の可否を検討する際に必要となるため、開催要項や実績などは紙だけでなくデータでも準備しておきましょう。
表敬訪問前の準備チェックリスト
- 大会の要項(印刷・PDF)
- 成績証明(賞状やメダル)
- 道場の概要資料(パンフレット等)

表敬訪問当日の服装・進行
表敬訪問の当日は可能なら、道着で行くことをお勧めします。
子どもが入賞した際に学校の制服で行く表敬訪問を時々拝見しますが、他の競技と区別がつかないため、非常にもったいないなと思います。
担当部門との調整の時に「道着で行きたい」という話をすると更衣室を用意してくれる場合もあるので、事前に調整して、道着で行けるようにしておきましょう。
また、入賞した稽古生だけでなく、指導者も一緒に道着で訪問することでより良い印象を与えられます。

表敬訪問後の広報活用
表敬訪問が終わったら、その様子を自身の道場のHPやSNSで発信するのはもちろんですが、自治体のHPに掲載されたページも一緒に紹介しましょう。
「自治体HPに掲載された」という事実は、第三者の信頼を得やすく、入会検討者への強力なアピールポイントになります。
広報活用のポイント
- 投稿文には「自治体名・大会名・実績」を明記
- 写真は自治体担当者との集合写真を中心に活用
- 稽古生や保護者のコメントを添えると共感が広がりやすい

よくある質問(Q&A)
- Q小規模な大会でも表敬訪問できる?
- A
国大会だけでなく、市大会・地方大会の実績でも相談可能な場合があります。
- Q表敬訪問を断られた場合は?
- A
「どのような規模の大会や成績なら可能か」を確認しておくと、次回以降の参考になります。
- Q表敬訪問はどのくらい前に連絡すればいい?
- A
1か月前に派連絡するようにしましょう。
自治体のスケジュールや首長の予定に左右されるため、余裕を持って早めに連絡するのがおすすめです。
- Q表敬訪問で何を話せばいい?
- A
道場や選手の活動実績、大会の成果、今後の抱負を簡潔に伝えると良いです。
あくまで「感謝と報告」が中心で、道場の宣伝色を強めすぎないのがポイントです。
まとめ
表敬訪問は初めてだとハードルが高く感じるかもしれませんが、役所によって基準は様々であり、少しでも可能性があれば問い合わせてみることが大切です。
先方も表敬訪問は慣れているので分からないことは遠慮なく聞くことで当日の訪問もスムーズに行うことができます。
また、自治体側も「地域の活躍を広めたい」と考えているため、疑問点は遠慮なく相談して構いません。
自身の道場の認知拡大に繋がるほか、実際に表敬訪問した稽古生やそのほかの稽古生のモチベーションも上がるので、少しでも可能性があれば役所に問い合わせてみましょう。
ただし
「本当に受け入れてもらえるのか?」
「どうやって自治体とやりとりすればいいのか?」
と不安を感じる道場長も少なくありません。
そうした場合は、ぜひ弊社道場コンサルタントにご相談ください。
表敬訪問の準備から広報活用まで、サポートいたします。