はじめに

近年、日本全体の景気は緩やかな回復傾向にあると言われる一方で、
実体としては「回復を実感しにくい」という声も多く聞かれます。

特に中小規模で運営されることが多い道場業界においては、
景気の変動が直接的・間接的に影響を及ぼしています。

本コラムでは、最近の景気動向と道場経営の関係、
そしてテナント料の視点から今後の対応策について解説します。

このコラムを書いた人
大谷悟
  • 道場専門のコンサルタント、ウェブ解析士
  • 武道を職業として成立させるために全国の道場長をサポート
  • 広告を使わずに1年で100人の新規入会者を獲得
  • 道場専門のHP制作サービス(WEB道場)運営
  • 道場検索サイト(武道・道場ナビ)運営
  • 自身も武道有段者で道場を運営
  • 前職は国家公務員として広報や政府開発援助に携わる
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景気の現状と消費者心理の変化

緩やかな回復と実質負担の増加

日本経済は表面的には回復基調にあるものの、
物価上昇(インフレ)によって家計の負担は増加しています。

賃上げの動きも見られるものの、物価上昇のスピードに追いついていないケースが多く、
可処分所得は実質的に圧迫されています。

習い事への支出はどう変化しているか

道場は「必需品」ではなく「選択的支出」に分類されます。
そのため、景気が不安定な局面では、真っ先に見直されやすい支出でもあります。
特に以下のような傾向が見られます。

  • 入会の検討期間が長期化
  • 兄弟同時入会の減少
  • 高単価コースの敬遠

一方で、「教育」「礼儀」「体力づくり」といった価値を重視する家庭は依然として存在し、
選ばれる道場とそうでない道場の差が広がっているのも特徴です。

都市部で加速するテナント料の上昇が道場経営に与えるリスク

都市部で顕著な賃料上昇

特に都市部ではテナント料の上昇が続いています。背景には以下の要因があります。

  • インバウンド需要の回復
  • 商業施設の再活性化
  • 不動産市場の価格上昇

これにより、以前と同じ立地・広さでも賃料が上がるケースが増えています。

道場にとっての固定費リスク

道場経営においてテナント料は最大の固定費の一つです。
賃料が上がると、以下のような影響が出ます。

  • 利益率の低下
  • 会費値上げの検討
  • クラス数の見直し

特に注意すべきは「会費に転嫁しづらい」という点です。
教育系サービスである道場は、価格競争に巻き込まれやすく、簡単に値上げできない構造があります。

景気変動に強い道場経営のポイント

付加価値の明確化

単なる「習い事」ではなく、以下の価値を明確に打ち出すことが重要です。

  • 「礼儀・精神力」の可視化
    昇級審査だけでなく、学校での態度変化を保護者に共有する仕組み作り。
  • 非認知能力の育成
    現代の教育トレンドである「自己管理能力」が、将来の受験や仕事にどう活きるかを言語化。
  • サードプレイスとしての提供
    家庭・学校以外の「居場所」としての付加価値を強め、退会率を低下させる。

価格ではなく「価値」で選ばれる状態を作ることが、景気の影響を受けにくくします。

テナント戦略の見直し

テナント料の上昇に対しては、以下の視点が重要です。

  • 立地重視から「効率重視」への転換
  • 郊外型・自社物件の検討
  • 時間貸し・シェア型スペースの活用

特に近年は、固定費を抑える柔軟な運営スタイルが注目されています。

複数収益モデルの構築

景気に左右されにくい経営を目指すには、収益源の分散が有効です。

  • 合宿・イベント収益
  • グッズ販売

これにより、テナント料などの固定費増加にも耐えやすくなります。

今後の展望とまとめ

【景気は「二極化」の時代へ】
今後の景気は、単純な好況・不況ではなく、「二極化」が進むと考えられます。
つまり、

  • 選ばれる道場はさらに成長
  • 選ばれない道場は縮小

という構造です。

道場経営者に求められる視点
これからの時代に必要なのは、単なる指導力だけではありません。

  • 経営視点(コスト管理・収益設計)
  • マーケティング力(価値の言語化)
  • 柔軟性(環境変化への対応)

特にテナント料の上昇という外的要因に対しては、「耐える」のではなく「適応する」姿勢が重要です。

FAQ:よくある質問

Q
景気が悪いとき、入会者数を維持するにはどうすればよいですか?
A

景気が不安定な時期は、価格ではなく「価値」で選ばれる状態を作ることが重要です。
具体的には、礼儀教育や継続力の育成など、
道場ならではの教育的価値を明確に打ち出しましょう。
また、無料体験や短期プログラムを設けることで、入会ハードルを下げる施策も有効です。

Q
テナント料が上がった場合、すぐに会費を値上げすべきでしょうか?
A

短期的な値上げは慎重に判断すべきです。
会費アップは退会リスクを伴うため、まずはコスト削減や運営効率の見直しを優先しましょう。その上で、サービス内容の向上や付加価値を明確にしたうえで
段階的に価格改定を行うのが理想です。

Q
景気に左右されにくい道場経営にするにはどうすればよいですか?
A

収益源を一つに依存しないことが重要です。
通常の月謝収入に加え、オンライン指導、合宿、イベント、物販など
複数の収益モデルを構築しましょう。
また、固定費であるテナント料の最適化(立地・広さの見直しやシェア活用)も、
経営の安定性を高めるポイントです。

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