ホームページやチラシ、SNSにおける「道場の紹介文」は、見込み入会者にとって最初に触れる“自己紹介”です。
しかし、多くの道場では「紹介文に何を書けばよいのかわからない」「書いてはみたが反応がない」と悩む声が多く聞かれます。

その理由の一つは、「誰に向けて、どんな想いで書いているのか」が曖昧なまま、漠然とした情報や“ありがちなフレーズ”を並べてしまっているからです。

この記事では、道場の魅力がしっかり伝わり、読者の心に響く紹介文のテンプレートを、目的別・媒体別にご紹介します。

このコラムを書いた人
大谷悟
  • 道場専門のコンサルタント、ウェブ解析士
  • 武道を職業として成立させるために全国の道場長をサポート
  • 広告を使わずに1年で100人の新規入会者を獲得
  • 道場専門のHP制作サービス(WEB道場)運営
  • 道場検索サイト(武道・道場ナビ)運営
  • 自身も武道有段者で道場を運営
  • 前職は国家公務員として広報や政府開発援助に携わる

なぜ“伝わる紹介文”が必要なのか?

紹介文は、道場の価値を短時間で伝える“営業ツール”です。
特に以下のような場面で、紹介文の質が成果に直結します。

  • 初めてホームページを訪れた人が、道場の第一印象を判断する
  • チラシやSNSを見た保護者が、子どもに合うかどうかを検討する
  • 口コミを見た後、さらに詳しく調べたい人がHPを読む

このときに“想い”や“雰囲気”が伝わらない紹介文では、せっかくの関心が離脱につながってしまいます。

逆に、親近感や信頼を抱かせる紹介文があれば、読んだ方は「ここに問い合わせてみよう」と行動に移してくれます。


紹介文作成で意識すべき3つのポイント

誰に向けた紹介かを明確にする

道場紹介文は「すべての人」に向ける必要はありません。以下のように、誰を対象にするかで内容は変わります。

  • 園児・小学生の保護者向け:教育的効果、安全性、楽しさ
  • 中高生本人向け:成長実感、達成感、仲間との一体感
  • 社会人向け:ストレス発散、健康維持、非日常感

読者が共感できる視点をもつことで、「これは自分に関係ある話だ」と感じさせることができます。

道場長・指導者の“想い”を込める

道場の紹介をするときに特徴や設備の羅列だけでは、人の心は動きません。

たとえば、

  • 「子どもたちに“人を思いやる心”を育ててほしい」
  • 「この道場で過ごした時間が、人生の糧になるように」
  • 「武道の楽しさをもっと身近に感じてほしい」

といった、指導の背景にある“想い”や“哲学”を伝えることで、信頼や共感を得やすくなります。

読者のメリットを具体的に伝える

「当道場では○○を学べます」「初心者でも安心です」では、抽象的すぎます。
読者の生活にどんな良い変化があるかを、できるだけ具体的に表現しましょう。

たとえば、

  • 「毎週の稽古を通じて、礼儀・集中力・体力が自然と身につきます」
  • 「学校以外の居場所ができ、自信を持って発言できるようになります」
  • 「仕事終わりに体を動かし、ストレスもリセットできます」

といったように、ベネフィット(道場に通うことで得るもの)を明確にすることが大切です。


【目的別】伝わる紹介文テンプレート

ホームページ用(保護者向け)

はじめまして、◯◯道場です。
当道場では、幼児から小学生を中心に、礼儀と思いやりを育む武道教育を行っています。

ただ技術を教えるのではなく、挨拶や感謝、集中力といった「人として大切な力」を身につける場として、日々の稽古に取り組んでいます。

「運動が苦手だけど大丈夫かな…」というお子さんもご安心ください。一人ひとりに寄り添いながら、楽しく続けられる環境を整えています。

まずはお気軽に、体験にお越しください。

チラシ・SNS用(体験募集)

\園児・小学生向け/  
礼儀と優しさを育てる、◯◯道場

「人の話を聞けるようになった」
「学校での集中力が高まった」
そんな声が続々届いています!

無料体験受付中!
まずは気軽にご見学ください🌟

自己紹介文(代表・指導者紹介)

代表の◯◯です。
学生時代から武道に打ち込み、これまで延べ500名以上の指導に関わってきました。

私自身、武道を通じて自分に自信を持ち、人生が大きく変わりました。
だからこそ、この道場では「技術」以上に「人間力」を育てることを大切にしています。

一人でも多くの方が、ここで“人生にプラスになる体験”を得てくれたら嬉しいです。

【応用編】読者の心を動かすテクニック

ストーリーで共感を生む

  • 道場を開いたきっかけ(例:いじめられっ子だった自分を変えてくれたのが武道だった)
  • 道場名に込めた意味
  • 忘れられない稽古生とのエピソード

物語は人の感情に働きかけ、記憶にも残りやすくなります。

生徒や保護者の声を引用する

  • 「うちの子が自分から挨拶できるようになりました」
  • 「毎週の稽古を楽しみにしていて、心も体も成長しています」

口コミが紹介文にあることで、信頼度が大幅に上がります。


【注意】避けたい紹介文のNG例

NG例理由
「初心者でも安心」「誰でも通えます」抽象的で魅力が伝わらない
「〇〇流の伝統を守る本格派道場」伝統は大事だが、伝わるには読者視点の補足が必要
「見学随時受付中」だけの一文アクションにつながらない/印象に残らない

まとめ|紹介文は“魅せ方”で差がつく

紹介文は、道場の価値を正しく伝えるための重要なツールです。

  • 誰に届けたいかを明確にする
  • 指導者の想いを込める
  • 読者の生活にどんなメリットがあるか伝える

この3つを意識するだけで、紹介文の印象は大きく変わります。

テンプレートを活用しつつ、自分らしさを言葉に乗せて発信してみてください。
あなたの道場の“魅力”が、もっと多くの人に届くはずです。